IPOセミナーについて(2004/5/29 Sat)

「IPOセミナー」についての感想です。
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IPOセミナーについて。
ファンドマネージャをやっていた人で、最近会社をやめて独自に
活動をやっておられる方が講演してくれたのかな?
まだ29歳ぐらいの人のようでしたね。

このセミナーは、特に期待とかはしてなかったのですが、
実際に話を聞いてみたら、なかなか良かった。

日本株のIPOは、今はだいうぶ過熱感があるみたいですね。
もう買い時じゃなさそうだね。

時価総額=目に見える価値(資産−負債)+目に見えない価値(利益かな?)
この式から、公募価格が適正かどうかが判断できるようだ。

公募価格が31万で、発行済株式数が28919だとすると、
時価総額は、約8964百万。
資産−負債が、84百万

よって、
目に見えない価値=8964-84=8880百万

88億の利益がこの会社はだせるのか?
今は、利益は4千万ぐらい。
ちょっと、88億を出せるようになるのは、厳しいんじゃないのか?

といった具合にして、株価の適切な値段を判定できるようですね。
すげー、勉強になった。
こんなことも知らずに、株をやっているのは、やっぱマズイよねぇ…。
きちんと、勉強していかなきゃなぁ。

会社の沿革、役員構成の見方についても、目からウロコだった…。
そういう見方があるのか、といった感じでしたね。
あと、きちんと競合はみないといけないようですね。

とにかく、自分のようなド素人と比べて、判断基準を多く持っているのが
分かりましたね。
いろんな数字をチェックして、買いだと判断できるやつだけ買うという
姿勢のように見受けられました。
まぁ、基本的にバリュー株投資だと思いますね。

一度買ったら永久に売らなくてもいい銘柄が理想だ、ってなことを
言っていたけど、それってバフェットの考え方だよね。
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IPOセミナーで習った、目に見える価値、目に見えない価値の計算を
デンウェイと華能国際電力に適用して、検証してみました。
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目に見える価値、目に見えない価値を、中国株二季報の数字を
使って再検証してみたいと思います。

時価総額=目に見える価値+目に見えない価値
という式を使ってやります。


まずは、デンウェイについて。

03/12/31の総発行株数は、3508.53百万株です。
現在の株価が、2.8HKDなので、03/12/31時点にあわせるために、
2倍の5.6HKDとします。

そうすると時価総額は
5.6HKD * 3508.53百万株 = 196.47億HKD

目に見える価値である純資産は
51.6億HKD

目に見えない価値は
196.47 - 51.6 = 144.86億HKD

これは、2003年の当期純利益16.9億HKDの何倍か?
144.86 / 16.9 = 8.57倍

ちなみに、二季報の2004予想当期純利益23.7億HKDに対しては何倍か?
144.86 / 23.7 = 6.11倍


で、次、華能国際電力について。

03/12/31の総発行株数は、6027.67百万株です。
現在の株価が、6.15HKDなので、03/12/31時点にあわせるために、
2倍の12.3HKDとします。

そうすると時価総額は
12.3HKD * 6027.67百万株 = 741.4億HKD

目に見える価値である純資産は
33955.36百万元です。
これを、HKDに変換すると
33955.36 * 0.94 = 31918.04百万HKD
つまり、319.2億HKD

目に見えない価値は
741.4 - 319.2 = 422.2億HKD

2003年の当期純利益は、5430.41百万元。
HKDに直すと、5104.59百万HKD。
つまり、51.0億HKD。

目に見えない価値は、当期純利益の何倍か?
422.2 / 51.0 = 8.29倍

ちなみに、2004年の予想当期純利益は、5991.54百万元。
これは、つまり56.3億HKD。

422.2 / 56.3 = 7.50倍


ということで、デンウェイと華能国際電力を、目に見える価値と見えない価値とで比べてみると、
2003年業績
デンウェイ 8.57倍
華能国際 8.29倍

2004年業績予想
デンウェイ 6.11倍
華能国際 7.50倍

つーことで、2003年業績でみると、両方とも目に見えない価値は
同じぐらいの評価がされているということになりますね。

二季報の2004年業績予想でみると、デンウェイの方が華能国際より
割安感はあるようですね。

でもさ、デンウェイの方が当期純利益を8倍の144億HKDにできる
可能性が高そうに思える。
電力は、8倍までもっていくのは、キツイのではなかろうかね。
そう考えると、やっぱデンウェイか?
まぁ、どうだろうか…。

当期純利益で144億HKD近辺の企業にはなにがあるのだろうか?

中国海洋石油が108億HKD。
中国石油化工が221億HKD。

う〜む、ここら辺の大手石油企業と同じくらいなのかぁ。

144億HKDって日本円でいくらだろうか?
為替レート13.93で円換算すると。
2005億円なり。

ちなみに、2003年の当期純利益である16.9億HKDは円に直すと、
235億円なり。

ついでに、本田の2004年3月期の当期利益は
連結で4643億円。
単独で2264億円。

う〜む、なんかさ、うまくいけばいけるんじゃないのかなぁ、なんて。
まぁ、どうでしょうかね。
さすがに、だいぶ先の話だろうから、どうなるか分かりませんけど。
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